とボヤく歳でもないんだが、思わずにいられないことがある。

とにかく転調が多い。サビで転調しない曲は少ないんじゃないかってぐらいお決まりのように転調する。
しかもオーソドックス(?)な短三度転調ではなくて、脈絡のないキーとか、半音下とか。

はじめにいっておきますが、自分は転調、大賛成派です。
一応、少しばかりコード楽器をさわれる身として。。

サビ転調、OK
Bメロ転調 OK
イントロ明けの歌いだし転調 OK

しかし、今までの曲って、転調したサビやAメロの前に、何かしらの「転調予告」があったもの。
II→V が入ったりとか。

しかし、

木村カエラ butterfly

これは歌いだしムズイ!

イントロを一通りやったあと、アウフタクト(弱起)で、歌とコードが同時に1音下げで入る。

イントロって本来、歌手が歌いだしやすいように演奏されるもんだが、この曲はイントロがあることによって、歌いだしを難しくしている珍しい例。

カラオケで歌う場合は、カエラの歌を何回も聞いてくだろうから音で覚えることが可能だろうけど、キー変更したら結構混乱するんじゃないか?

たとえばこれをクラス合唱で歌いましょうとなった場合どうするか。

そんなとき、編曲は?

困るんです。

これを、歌いやすいようにイントロのキーとAメロのキーを合わせてアレンジすることは簡単である。

ただ、そのとき思い出した。

幼きころ、ビートルズの楽曲をクラシックにアレンジされたCDを聴いたときの印象を。
全然ビートルズのよさがいかされてない!

それはなぜか?

ビートルズの初期のころからの特徴のひとつである、シンプルな進行のなかに一瞬の転調や代理コード。
それが全部無視され、クラシカルな進行に置き換えられていた。

「年寄りがアレンジするとこうなるんだ」

と反発を覚えたものだった。

それを思い出し、

「自分より若いひとに年寄りと思われたくない!」

なので、原曲の突然転調は、無条件に活かす。

コーラス中の転調の場合、原曲の突然転調を生かしつつ、内声パートがパニックにならないようなラインを探して処理してます。